笛吹けど・・・・


この写真の素敵な店でお茶をした。いい風の吹く、素敵な空間だった。


「食生活論」は教科書を使わないから学生は大変だと思うけど、教えるほうもひどく大変。世の中のいろんな食生活論と題した本の「いいとこ取り」して教えよう、という意気込みはよかったけど、簡単ではない。


でもなー、猛烈に興味深い内容だと思っても、相手は大学生。食文化と言っても、食べてきているモノが違う。ゼッタイ的に少ない。ワインもチーズもなじみがなくて当然。食器も花もちょいと遠い。笛吹けど・・踊らず、笛は届かずか・・・。


でも中には目をキラキラさせている学生もいるわけで、某大学で集中講義をやったときは
最後の授業のとき泣いてた学生もいた。センセーの授業はほとんど宗教だわねとからかわれたりした。
相手がどうであれ、こちらはこの勢いでいくしかない。



日本はすごいのよ、日本の食って、食空間って、食器ってすごいのよ。
これ、なんとしてもまとめなきゃ。



13時から17時50分まで3コマ教えてからJRで函館へ。
札幌からカブトムシが乗ってきて、私は恵庭から乗り込んだ。
えらいッ、なだ万のお弁当とビール。いやあ、よくできた配偶者だわ。



でもその後会話もなく、揺れる車内でお互いに仕事。カブトムシは次の実験のアイディアで苦しんでる様子。こおろぎはパソコン開いて原稿書き。普段だらしない暮らししてるから追い詰められるとすごい力が出る。


函館では真夜中まで掃除と仕事。翌朝はこれまたあわただしく、今回はレッスン会場の下見をしてから短大へ。こちらはフードコーディネート論。16時まで大声で喋ってタクシーで駅へ。いつもより早いJRで札幌にもどった。3時間を切る最速の特急。快適。ノンストップの特急が欲しい。


このたびは奇人変人うるさいガキっちょもいなかったので、快適に原稿書きと読書。



深夜の今、洗濯と掃除。働き者に見えるけど実際は隙間隙間でお茶してチョコ食べてバター食べてチーズ食べてワイン飲んで珈琲してごろごろしているので、相当な怠け者。



クサカメのたっちゃんが元気。猛烈にかわいい。ケンケン亡きあとこおろぎの愛情を一身にあつめている。他人は、いや、家族もかなりおかしいというけど、いやあ、イキモノはいいわ。亀はいい。トカゲもワニも欲しいけど、こおろぎのクロコのバッグ見たら気をわるくするだろうから飼えない。亀のバッグも持ってるけど、たっちゃんには見せていない。



それにしてもだ、巷の若い人向けのブティックの均一化。丸襟、ショート丈のボレロ風ジャケット。ハイウエストのエンパイアドレス。幾何学模様のモダン風中途半端丈のスカート。流行とはいえうんざりだわ。わが家にも二人、そんなカッコしてるのがウロウロ。
ま、でも、若いうちは流行に浸るべき。こおろぎは大学で学生をどっさり見てるからわが家の不細工シスターズのスッゲーファッションは平気。まだ地味なほうだわね。自己の存在を知るには流行のモノを着なくちゃだめ。流行に浸りながら、他者との差別化を工夫する、これがおしゃれの修行には必須。既製の組み合わせだけに頼ってたら、すべての発想が貧弱になる。上から下までシャネルという女優さんは変でしょ。



「着くずす」のが大人のファッションの醍醐味。すべて若いときの修行のたまもの。
若い時、カーサンの選んだものしか着てこなかったオッサンは、絶対チョイ悪オヤジにはなれない。ま、そもそもチョイ悪オヤジってやつが、なにより胡散臭くていやだけどね。
シャツのボタンあけたらチョイ悪ってもんじゃないでしょ。

素敵な男って・・・
やっぱりスーツが似合うことに尽きる。「くつろいでない男」。これがいいわ。かわいそうなカブトムシ。彼には私の前では一生、緊張して暮らしてほしい。お気の毒様。



明日は朝が早い。チョイ悪オヤジ論は今後のテーマの一つにしよっと。


でもオバサンも相当悪いのいるなあ・・・。最近、南の方角でチョイ悪オバサンにひどい目にあった。謙虚なふりして無礼を働く、これぞ究極の「悪」。チョイ悪じゃないわ、
極悪オバサンだったわ・・・・。特徴は善良そうな笑顔。謙虚さ装った自信。そつのない衣装。化粧も自然。流行は追わない。そういえば、ド派手なオバサンには「極悪」はいないかもなあ・・・・。イイトシをしてまだ落とし穴にはまる。修行修行。修行あるのみ。