宿命のドタバタ

madam-cricket2007-01-09

ケンケンは安定している。しっかり食べてくれているけれど細いまま。これが老化だ。歩けない以上筋肉は衰える。機械的な老化をどうやって防ぐか。歩け歩け、とにかく歩け、人間も同じ。

昼夜逆転がひどくなり、日中寝ている時間が長くなったので仕事ができるようになったが、真夜中シンデレラ時間ごろから元気にオッハヨーと吠え始める。この数日は朝6時頃まで大騒ぎ。どこか痛いということでもなさそうだけど、カアサンは辛いわ。毎朝、みのもんたさんの酒焼けした、どんよりしたお顔をいち早くテレビで観る情けなさ。居酒屋の延長のような画面はなんだかなあ・・・打ち合わせしっかりしてんのかしら、という日もある。先日は大阪大学って国立だった?という発言してたわ。よっぱらいのオッサンがからんでるみたいな話術。親しみやすさと無礼は違うのになあ・・・と、疲労困憊して朝を迎えるこおろぎは連日腹を立てる。彼しかいないのだろうか、日本!


でもケンケン、老いて益々チャーミング。美しい男は老いても美しい。K山Y三の大ファンだったけどあんなに膨らんじゃだめよねえ。AキラFセとかHろみGはやっぱり立派。今後油断しちゃいけないのがKむらTくやさんかも。ま、寺尾聡さまはただただ立派。ケンケンと同じで老いてこそ美しい。小さい写真は本日のケンケン。顔が2まわり小さくなったけどいい顔してくれている。ま、エスカレートする彼のわがままにはこの子犬のような笑顔?ゆえとことん付き合うわ。


今日はマキコの表彰式だった。お気軽に考えていたら昨日になって制服が汚れてること判明。1日でクリーニングできるはずが休日でダメ。あっちの店、こっちの店とクリーニング店を駆け回ったこおろぎ。ちゃんと事前に用意していないことを反省。

そして今日は午前中大学の仕事して、そろそろでかけようかと思ったらせっかく寝ていたケンケンがオッハヨーとお目覚め。ああどうしましょ、と思っていたらマキコがでてきてコンニチワ。
「靴、どれ履くの?」
「ん?」
「ないよ」・・・・。
ああ巨大化するマキコ。
冬になってからブーツだった。表彰式にブーツはありえない。スニーカーならあるというけど、これはもっとありえない。そもそも校内で制服に運動靴という文化は最低。合唱コンクールのときいつも幻滅する。キタラの大ホールで歌う彼らが制服すがたに色線入りの運動靴はいているの見たときの哀しさったらなかった。
誰か気が付かないかなあ。
制服は靴までで完結でしょうが。洋服は靴までで洋服。洋服文化の未完成さがここにあるわねえ・・・。とにかくマキコ、入る靴がないという。12時半集合なのにすで12時。
三越の制服売り場に電話。合うサイズのローファーがあるとかないとか店員さんがはっきりしない。皮は高いけどいいですか、とか合成皮革ならお安いですよと、ちょっとアンタ、今この忙しいときにこっちのお財布心配しなくていいわ。ケンケンは騒ぐし、マキコはうっかり髪を切ったため結べないとぼさぼさ髪で泣きそう。もういい出かけるぞ!と飛び出したこおろぎとマキコ。このときこおろぎは自分のハイヒールだけはしっかり持ったのでした。


タクシーの運転手さんに「リーガルの南3条店に寄ってください」と頼むと同時にリーガルに電話。23から24のローファーを出しておいてと頼んで飛び込む。あったあった!でも12600円。そうかあ・・・三越の店員さんが学生さんなら合成皮革でいいですよと余計な心配してくださる気持がわかった。
ま、正統派はリーガル。待ってもらっていたタクシーにとびのってコンビニによっておむすび買って、タクシーで食べながら表彰式の会場へ。残り時間3分。化粧室でマキコの髪をスプレー片手で編みこむ。バレエやっててよかった。娘の髪整える技術だけは身につけた。
「荒井さんが来た、荒井さんが来た」と係りの方がた。立派に滑り込みセーフ。その姿は何事もなかったかのようにマキコはきれいな制服にリーガルのぴかぴかのローファー、関係ないカアサンも8センチのハイヒール。このカアサンはかなり奇妙だったかも。北海道は雪道が大変。だけどどんなことがあっても「内」と「外」は分けるべき。
表彰式はハレの場。雪靴は親も子もダメ・・・とつまらないことにこだわってもう少しで遅刻するところだった。


それにしても大がかりな表彰式で驚いた。マキコ、あんた立派な賞いただいちゃったのね。一等賞らしいよ・・・。あら、式次第見たら朗読することになってるわ・・・。そういえばそうだったかも・・・と相変わらずの母娘。マキコが一番先の表彰ってのは問題だった。デッカイ表彰状とタテとブロンズ像と副賞、持ちきれないマキコと渡す方もウロウロ。予想通りマキコの周辺はいつものように厳粛な雰囲気が壊れてみんなが笑顔。お次のかたからしっかりした流れができた。
ギョーギョーしいご挨拶やらなにやらでなんと表彰式に2時間かかった。祖父母まできちゃってる家族もいて驚いちゃったわ。自覚のない私は父母席で仕事しようとどっさり書類持ち込んだものの、周りのご父兄の熱心さにおどろいて小さくなっていたのでした。といいながら論文の資料の集計はちゃっかりやったのでした。


全員の記念撮影のあと特選の5名の座談会。父母控え室で待つ間、遠方からいらしたお母様たちとお話させていただき、いい刺激をいただいた。マキコがいかに甘い生活してるか痛感。みなさんご立派。親としていかにこおろぎが手を抜いているかも痛感。反省。


家をでたのが12時で、すべて終わったのが4時半。漬物石より思いブロンズ像とタテ、靴2足と私の仕事の道具を抱えて母娘4本の手が伸びきって外に出たら吹雪。タクシーもいないからちょいとお茶でもしませんか、とマキコをさそって若い日通った喫茶店へ。ジャズなんか流れるおしゃれな店は健在だった。アイスカフェオレのみながら母娘でデッカイため息。


ドタバタの1日、マキコが今日学んだことは?と聞くと「靴は合成皮革よりやっぱりホンモノの皮に限るってことよねえ。こんな店でお茶するのもいいなあ・・高校に入ったらいつもこよう!」だとさ。
そうよそうよ、その程度でいいのよね。いつもお気軽でいいのよ。
でもマキコのお気軽作文を講評の先生が式の中で大変褒めてくださったのはうれしかった。
いろいろな箇所を褒めていただいたが、「整った段落構成と、一文一文をきっぱり表現する力」だって。とにかくさっさと書いてしまいたかったから結果的にそうなったのだろうけれど、本が大嫌いなマキコなのにいつのまにか潔い文章を書くようになった。「きっぱりした文」というご評価はうれしい。内容は思い切って要約すれば歌って踊れる小児科医になりたい、という程度のものだけど、なるほど文章としてはシンプルでいい文章。今日のところは万歳!褒めてやりましょ。

それにしてもこのドタバタの生活ってなんとかならないもんか。なんでも事前に準備しておかないからだとこおろぎのママは怒る。でもねえ、キャパないのよ・・・。
朝からご飯もらってないケンケンはふて寝していた。ごめんよ、ケンケン。でもさ、アンタはご飯たべたら20分以内にウンチする仕組みだから、しかたなかったのよ・・・って説明したってなあ・・。ああ疲れた!今度はカブトムシのノーベルショーかなーっ!

大きい写真は先日遊び人の友人が来たときのワインタイム。ランソンのブラックラベルで華やかにオープン。おしゃれなパンはポーランドのお友達が焼いてくださった。チーズのお皿はママのカゴ網み教室の先生の作品。オリーブ用のお皿は私の大のお気に入り。不思議なことにマキコは赤ん坊の時からオリーブが大好物なのだ。論文の形が見えるまで当分シャンパンもおあずけ。忍の一字の生活なのだ。