鬼教師

madam-cricket2006-07-19


前期の大学の授業はあと一回。穏便にすごせばいいものを、また鬼は怒鳴ってしまった。本当に私は厳しいかもしれない。大学でこんなにうるさい先生はいないのかも。180名の学生が水をうったように静かなど考えられないという先生もあるけれど、ざわざわした中で話すのは実に苦痛。声を出すにも体力がいる。マイクがあってもしんどい。そして苦痛は私だけではなく、興味をもって聞いてくれている学生にとって、一部のおしゃべりはどれほど邪魔かしれない。
社会人入学の学生もいる。貴重な時間を意識の低い学生が邪魔することは断じて許せない。授業開始当初から言い続けているので他の先生の授業より断然静かなのだけれど時々今日(水曜日)のように終始落ち着かな学生のグループが目立つ。注意するのもエネルギーがいるので今日もかなり我慢したけど1時間たったころ爆発。「その5人出て行きなさいっ!」「無礼なのよ、無礼!」「他の学生の権利を奪うのは許さないからねっ!」とまあ大げさ。血圧上がるわ。他の先生たちが甘いという噂。そうよねえ、こんなに厳しく怒ってばかりいれば嫌われるわ。
今日は数名の男子学生にも激怒。先週出すように言ったノートを提出しなかった者がいた。呼んでその理由を聞いたら全く書いていないから出せないという潔い奴、書いていないから来週まで待ってほしいと言う未練たらしい奴、自分が満足できるノートにしてから提出したいという小心にして完璧主義の苦しげな奴・・・。コピーはだめだと言ったのにその理由がわからないからコピー(しかも順不同)で出したという社会性のない奴等など。全員男子学生。女子学生は不完全でもなんでも約束は守り、あきらめもいいのに不思議。たかがノートに私がこんなに厳しいと思っていなかったに違いない。ザマーミロ。大学だから適当にやっても単位もらえると思うなよ。おしゃべりも許さないし、ノート提出も厳しいし、おまけに試験も厳しい。
鬼だわ、私。15年も大学で学生した私ならではのこだわりかもしれない。大学は毅然とすべきなのだ。学びたい学生のために誠意を尽くすべきだと思う。邪魔はゆるさないし、意識の低い学生はそれなりの評価ではっきり区別していくべきなのだ。大学全入の時代になった。だからこそ、厳しく学生に対応しなければ大学のレベルはどんどん下がる。なのに甘い先生が多くて情けない。40代で再び学生をした経験が、「学ぶ権利」に固執させるのだと思う。

学生にきびしいということは当然、教える自分にも厳しくしなければ授業はなりたたない。適当にはできないので毎回、結局自分の首を絞めることになる。辛いわ辛いわ・・・。
こおろぎに平和はない。束の間の平和があるとしたら渋いワインのひと時。だがパソコンの画面ながめながら今日は「英語で覚える英会話シリーズ」の「AMERICAN BEAUTY」を合間に読みながら、料理のレシピ考えながら、さらに足元にケンケン、机には受話器二つ・・・。上下違うパジャマ着て、イオン導入期で顔撫でながら・・・、実に全く優雅でもなんでもない殺伐とした平和。世の女性たちはいったいどうして暮らしていらっしゃるのかしらん・・・・。この間もある友人から「ススキので飲んでいるから出てこない?」と電話があった。最近隣の土地を買ったので家を建てかえるという。アメリカ人のご主人とモデルのお嬢様・・優雅だなあ・・・。これぞ格差社会ぞ。