こおろぎダウン!!!

 大変大変!こおろぎの声がでなくなりました。あまりにも悪口雑言吐きすぎたせいかしら、不細工シスターズを怒鳴りすぎたからか、トシ甲斐もなく学生たちと喧嘩したからか、全く声がでません。コウトウエンとのことですが、昨日から高熱。38度を越えるとこのトシじゃつらいわつらいわ。

 第4月曜日と火曜日は自宅のレッスン。夜もあるのでかなりハード。続く水曜日の午前中はエフエムで2時間。そのまま大学で3コマ。エフエムで声不調。大量に曲を流して乗り切る。大学でもちょっと咳き込んで早めに授業をやめたけどやっぱりすでに悪化の一途だったね。木曜日の朝から発熱。シスターズはどうでもいいけどこおろぎのママにうつったら困るのでこおろぎは自宅の3階に引きこもり状態。テレビの前のソファーでケンケンとボーっとしています。三食運んでもらって座敷牢のような暮らし。でも結構いい気分。シスターズも声のでない母が新鮮らしく妙にやさしい。とにかく家が平和。私が静かだとみんな幸せそう・・・ってどういうこと?

 実はケンケンも大変だった。顔面の怪我、ひどい下痢を克服したものの極度に痩せ、ご近所に響くような咳をするようになったのが先週末。獣医さんに連れて行くと、この咳は心臓からくるものとのこと。本来ならこんなに悪い心臓ならこのトシまで生きていないほどだという。ケンケンの場合は子供時から悪いのでなんとかのりきっているらしい。心臓の薬もあるという。弱った足の神経の薬もあるという。けれど獣医さんいわく、「どこまでやるか、ですね」。延命延命と薬漬けにすると副作用で苦しむのはケンケン。私たちは本当に信頼できる獣医さんに出会った。獣医さんと話しながら私は彼がこれ以上はケンケンがかわいそうだと言いたいことを察した。家族で話し合ってください・・と言われて絶句。これまで何度も危機を脱したケンケンもとうとうあきらめるときがきたのかしら・・・。

 18歳と9ヶ月、頑張るケンケン。獣医さんから戻った日、げっそりやせて眠るケンケンを撫でながら、「よく頑張ったね・・・もう頑張らなくていいから・・・無理しなくていいから・・」と涙のとまらない私。「歩けなくてもいいから、寝たままおしっこしていいから・・・」。こんな生活も長くはないだろう。何でもしよう。19年も私たち家族を見てきたケンケン。そのケンケンの老後を見るのは当然。おとなしくカゴに入っていないので部屋中に毛布を敷きつめ、我家はどこもかしこも大変な状態だけれど、吠えたらご近所に迷惑なので目も話せず、転んでは立たせてくれと吠えるので手も離せず・・・。一家で留守など絶対できず・・。それでもいいから・・と鬼の私も涙がとまらない。

 そこに塾からもどった次女が「あのね、Mちゃんちのワンコね、22歳まで生きたって!」とうれしい報告。
「え?。。。」と私。
あら。。。この状態のままあと4年はケンケンも私もつらいかも・・・。元気に暮らしてこその長生きでありましょう・・・。明日はわが身。なんでもする!と誓った私ではありますが、あと4年か・・・と鬼にもどりそうになった。ところが神様はまた粋なはからい。獣医さんがドッグフードを変えてくださって4日目、ケンケンの毛にツヤがもどった。やせこけていた体はしっかりし、おぼつかないけれどもちゃんと歩く。あいかわらずクンクンうるさいが今すぐどうにかなりそうな状態は見事に脱した。不思議犬ケンケン。もう過保護にはしないからね。22歳まで頑張れるなら頑張りなさい。でも立てない自分を認めなさい。自力で頑張れるところでがんばりなさい・・・。介護にもいろいろな形があるのだろうと私はケンケンを通して学んでいる。れにしても食べ物はおそろしい。ケンケンの場合、私たちが与えるものしか食べないわけで、こんなに痩せたり不調になったり元気になったり、毛の艶が変わるなんて驚異。食生活論の授業で使えるデーターが取れるかもしれない。見事な動物実験の実感。私たちも食生活をしっかりしなければね。