5月になった

madam-cricket2006-05-09

 連休はどこへも行かず、じっと自宅。家族一同予定があり、カブトムシは連日1階で論文を読んで書いての日々。私もなにかとウロウロ。父の17回忌の法事もあり、ケンケンも不調だったのでそれはもう大変でした・・・。

 海外旅行など夢のまた夢。国内も市内も無理。町内旅行のみでした。でも観光と娯楽に無関心なこおろぎはそれで充分。おいしい珈琲とおいしいパン、ちょっといいハワイアンのCDとバレエ曲を流しながらの数日間はそれなりに幸せでした。

 ケンケンは今も私の足元をウロウロ。歩いてはすってんころりん。でも元気。あのひどい怪我も下痢も遠吠えも収まり、普通食に普通便。眠りも正常。足腰と背中のトラブルはトシ相応。連れて歩いていると獣医さんでもご町内でもケンケンの年齢と状態は多くのみなさんに感動与えるようで、やっぱりケンケンはすごいと思う。「幸せなわんこね」とみなさん言ってくださるのだけれど、救われるわね、その言葉に。家族一同、ケンケンケンケンケンケンケンケンと連日いい続けて早何年でしょう。目を離せなくなって数ヶ月。こおろぎが体内時計狂わせて4年。保健所行きだった子犬をひきとった私達の義務だと思っていたけれど、義務ではなくこれは私達家族に与えられた「考える」大きなチャンスだったかもしれない。ケンケンは立派な番犬だった。隠居生活し始めても番犬風の動きをする。彼は今もどうやら私達を警護している気分の様子。室内で飼う前の14年間、立派に家を守ってくれていた。私が広島に行ってからは大きな家で一人暮らしになった母をずっと守ってくれた。家族の体が不自由ならみんなで手を貸すのは当然。・・・なあんて立派なこと言っても実際は猛烈に大変だけど、この生活に慣れてしまった。ケンケンに「立派だね」とか「がんばってね」と声をかけてくださる心やさしい人たちも大勢。でもたった一人「いつお迎えが来てもいいのにねえ」とか「もうそろそろかな」といつも言う彼女・・・。今に鬼心が災いして不幸を呼ぶに違いない!心優しいケンケンファンにのみに幸あれ。


 今日は月一度の食卓美学初級のクラスが午前中あった。写真をご覧ください。午後は高木先生のコミュニケーションデザインのクラス。みなさん見る見る美しくなられています!

 こおろぎのピロリ菌退治は続いています。自覚症状がないだけにむなしいですが、ま、健康第一。ケンケンと家族を支えるには私の健康が必要。元気と健康は違うのよね。やっと分かりました。

 大好きな写真家 並河萬里さんが亡くなった。彼の「トルコの花から草」という写真集を30年前みなければ、私は今こんなデザインや生活文化の研究に熱をあげなかったかもしれない。あの写真集を手にした日の私の感動はすごかった。フラワーデザインの先生のアトリエに本屋さんからとんでいって、どれほど素敵かお話した。マミ川崎さんの実の姉で著名な俳人でもある先生はそんな私を見て「三津子さんはきっといい先生になるわよ」と微笑まれた。その言葉をまに受けて今日まで歩いてきたかもしれない。並河先生の写真集と同時期に入手した栗崎昇氏の花の写真集も確かに私の人生を変えたかもしれない。あの若い日の情熱が懐かしい。自分の感動を誰かに伝えたくて飛び回っていた私は夢にあふれていた。さて30年たっていかがな私?

 課題は多い。今週末は東京と広島。大学は染色体の話に入る。忙しいけれど楽しんですごします。草カメのタットもまだ寒くてなかなか食べない。心配は続く。心配こそエネルギーか。こおろぎは元気です。