ローリングストーンズ

madam-cricket2006-03-01

「人間は遺伝か環境か?遺伝的プログラム論」文春新書 日高敏隆著 を春からの新しい授業「生命科学」の教科書に指定した。理系の授業で新書を教科書にするのは前代未聞かと思うが、いいものはいい。日高先生から送っていただいたこの新刊は、平易に書かれているが奥が深い。外国部学部の学生も選択で受講するらしいが、彼らにとっても読みやすいかもしれない。


なにもかも遺伝か?それとも「育ち」や生活する環境か?大テーマである。

おもしろいのよ、生き物は。実にまったくおもしろいんだから!
婦人公論の1月22日号の連載「うるさくてもシズカ⑬」で大石静さんが書いている。「これまでの私の経験から見て高い確率でいえるのは、お父さんがたとえ東大出でも、お母さんの成績がイマイチだと、子供の成績もイマイチだということだ。これは性格とか芸術的な才能ではなく、どこまでも学校の勉強のことである。・・・勉強ができる子供がほしかったら、男の人は勉強のできる女と結婚したほうがいい。女は、自分の学力に自身がなかったら、子供に期待してはならない。」ドキっ。大石さんの説はどこか他のところでも聞いたことがある。母性遺伝だといいたいのか。だがそんな証拠はない。でもねえ・・・そう思える例が多いことは確かかもなあ・・・・。結局我が家の場合も偏差値80だったこともある長女も平々凡々な成績に落ち着いてH大には立派に失敗した。一浪の末、地を這って第2志望に到達した。彼女にとっては上出来だったと思う。次女に関してはまさに私の遺伝子か、いい加減な勉強態度。「やればできそう」な印象だけが強い。私など、この30年間のうちほぼ15年、つまり半分を大学に在学した。フリーターとしては立派なほうかもしれないが、15年も在学してこの程度である。何が専門か他人に説明すらできない。でもこれ、大石理論だと私の成績は私のママ譲りということになる。これってどう考えたらいいものか・・・。


このこおろぎの恩師、日高敏隆先生のお誕生日は2月26日。昨日。それで今朝、総合地球環境学研究所(京都)に電話したら秘書さんが出た。日高ボスは会議中だったがフレンドリーな秘書さんとおしゃべりしているうちに会議が終わった。久しぶりの元気なお声に安堵。新書を教科書にしたと伝えると、一瞬驚かれたようだったけど「そうだよなあ、まさに生命科学かもね」だって。私より23歳上だからいったいいくつになられたのか分からないけれどすばらしい若さ。頭は現役以上。忙しさを楽しんでおられる。たかが郵便局と銀行にいくくらいで忙しがっている人が多い中、地球レベルの心配ごとを抱えてなお、楽しげである。今日も会議は7つくらいあるようだった。私もこの先生の内縁の弟子である以上、カッコいいおばあさん目指して日々精進したい。


朝、新聞の原稿を完成させ、あれこれやっていたらお昼。義父のところのお手伝いさんから電話でお風呂の栓があるとかないとか、大騒ぎ。ヘトヘト。あっというまに午後になった。夕方はテレビだった。前回は紀子様御懐妊。今日は永田さんが謝罪。飛び込みの話題もあってあわただしかったが、みなさんやっぱりいい方々でした・・・。そうそう、昨日、今日のことは考えもせず髪を切った。長いことお世話になっていた美容師さんが入院。半年はお休みということになり、若い友達にご紹介していただいた。訪ねた美容院では、前髪を切れ、左右アンバランスにしましょう・・・などなど、過激。でもこれぞ自己変革の第一歩。身を任せたのでした・・・。果たしてこおろぎは昨日劇的に変身した。我ながら似合っていたのでまっすぐ家に帰るのはもったいない・・では、ということで、この忙しい身でデパートを一回りした。誰かに会わないかなあ・・・思ったそのとき、「あ、そこの黒いコートの、ほら、ショートヘアーの素敵な!」という男性の声!きましたきましたきました・・・と笑顔かくして振り向いたら、万能カッターの実演販売の声のでっかいおじさんでした。
情けない。実に情けない。振り向いたことが情けない。その髪も一晩寝たら跡形もなく、ただの短髪。でもこおろぎの変身は地味に進行している。小さな積み重ねでいつか劇的変身となること、期待して今日は眠ります。


今日の教訓:思い込みから開放されるべし!


背が低いからとか、顔が四角いからとか、いろんな自己評価を勝手にして十年一日のように同じファッションですごすのは怠慢。見よ、ローリングストーンズを!60歳を超えてのツアー、最高の座席55000円は初日に完売したという。
ローリングストーンズ・・ころがる石。刻々と変化する石であろう!弁証法唯物論としての私であろう!・・・って、違うか・・・。ころがる石はいつも一瞬前とは違う。そのことをたのしんむことこそエイジングの極意。ローリングストーンズばんざーい!