こおろぎの初仕事

madam-cricket2006-01-07

 牛肉をゲットしていい気になって、前回の日記で見せびらかしたらバチがあたった。怖い初夢を見た。義父の病院が長引いて生活美学の講座の生徒さんたちを散らかった部屋で長時間待たせてしまうというリアルな夢。大慌てで駆けつけた時はすでに美人ぞろいの生徒さん全員が般若顔で怒り狂って帰るところだった。先生はどうして時間にルーズなんですか、どうしてこんなに散らかっているのですか…と非難轟轟。ごめんなさいごめんなさいとうなされて目が覚めた。前夜、長女に怖いから一緒に観てくれといわれてちょっとだけ観たドラキュラがいけなかったのかしら。トムクルーズのドラキュラ。トムでもケビンでも尖がり歯のドラキュラは怖い。いや、家も仕事場も散らかり放題なのをこれでも気にしていたからかも。怖い初夢でぐったりして病院に行ったら、義父が不調で高熱を出していた。正夢だ…。反省してますからどうぞ許してください。生徒さんに叱られないようにしっかりお掃除してお勉強することをここに誓います。


 5日、初仕事だった。節分の取材と撮影。写真は4カット。イメージカットと玄関の厄除け飾り、手巻き寿司の食卓とちょっとおしゃれな節分のティータイム。ヒイラギを探す大騒動の顛末はこのホームページにリンクしている函館新聞の「暮しのパレット」1月8日分に書いた。なんでも準備が大変。今回はクリスマスの後の依頼だったからヒイラギが市場から消え、探すのが大変だった。大野朝代ちゃんあっての撮影となった。持つべきは強力なアシスタント。どこで探したのか、撮影当日飛行機で到着した。さすが!である。札幌近郊の方は2月はじめのオントナを見てください。表紙と2ページ目です。あ、オントナのホームページがあるからどこからでも見られるわきっと。とにかく撮影は大変。カメラマンとの相性もあるし、時間はかかるし…。終って病院に向かうタクシーではもうぐったりだったが初仕事は無事終了。初夢の教訓もあるので丁寧に怠けずに今年もがんばります。


 論文で苦戦中。なかなか考察まで到達しない。食生活論の変遷―食卓の演出を視座に―「テーブルコーディネートの誕生とその機能」という立派なタイトルをつけちゃったのだけど、共著の千晶ちゃん(おもてなし塾生・北海道文教大学助手)共々大忙しの年末だったので作業が進んでいない。16日まで必死。ただテーブルコーディネートとテーブルセッティングは明確になった。テーブルコーディネートというのは「日本産」。1970年代の終りにクニエダヤスエ先生に「考案」された新しい日本の流儀。洋書にはテーブルコーディネートという言葉はいっさい登場しない。クニエダ先生以降、星の数ほど指導者が登場しているが、その背景には高度経済成長後のバブル経済があり、女性の社会進出があり、有閑専業主婦層の増幅ある。そしてそのターゲットの広さに着目した企業グループの仕掛けによって市民権を得たきわめて特異な領域であることがわかった。これは「食生活」とか「食文化」とは全く別個の現象。テーブルコーディネートは「豊かな食卓」をめざしてはいても実は食事のための作業ではない。それはインテリアコーディネートの延長上のモノであり、衣服や化粧のような自己演出の延長線上にあるというのが私の結論。なぜなら素敵なテーブルコーディネートで「おいしい食事」は不可能なのだ。素敵であればあるほど食事は不自由で不便でマズくなる。このあたりの説明を科学的に論理的に進めるのって至難の技よ。こおろぎ自身が食卓の演出も仕事にしているので客観的に冷静に語るのは大変むずかしい。だけどこの作業を始めていろいろなことが見えてきた。テーブルはコーディネートしてはいけないのではないか…。エコール・ド・フルールのテキストも変わると思う。乞うご期待。


 老犬で眠りも削られ自分の時間がほとんどないだけでなく、義理も人情も果たせぬ日々なのに、通りすがりの怪しいお店で8割引きのイタリアモンのジャケットを買った。新年のバーゲンには無縁だったのでつい興奮した。全く似合わない茶系だけど全体にキラキラのドハデなスパンコール。久々に光りモン好きが炸裂。試着したらゴミムシダマシのようになったけれど悪くない。すると背後で「あの人が買わなかったら私が買うわ…」とフンコロガシとダンゴムシが店主にささやいているじゃないの!さっき「こんなはでなもの着る人いるのかしら」とか「これは下品よねえ・・」って言ったじゃないのさ。意地でもベンジョムシグループには手渡すものか…。似合わなくても私が買わなければジャケットがかわいそう…と、今年もこおろぎのお買い物は戦闘的に始まった。


 さっき初めてFMの自分の番組のテープを聴いた。「青春アミーゴ」だの関西ジャニーズのことばっかり喋っていて我ながらあきれた。マキコにまでバカにされた。ごもっとも…。今年は某テレビのコメンテーターも体験することになった。言ってはならないことや放送禁止用語等を口走ってすぐにクビになるだろうというのが家族の読み。ホント、危ないこおろぎなのです。見かけてもけして近づかずに知らん顔してください…。いややっぱりヘトヘトのこおろぎにはガタガタと歯を浮かせながらのお世辞と励ましを…