パーティー物語Ⅴ+危機的機器奮戦期

 パーティーの余波、余韻は続き、お問い合わせや感動メールは続いている。ありがたい。次回はいつだというお問い合わせには笑った。20周年は1度だけだけれど、こういうのってなぜか5周年ずつ?次回は25周年?21周年記念というのをぜひ、という声もある。
着飾って集うのは幸せってことね。ま、またムッシュが怯え、やせ衰えるんだわ・・・・、きっと。

 今回はホテル御自慢のお庭のイルミネーションを全部消していただいた。あのね、私嫌いなのです。素人がしかけるイルミネーション。あれって犯罪だと思うのです。いつごろから素人さんが自分のお庭に電飾飾るようになったのって。
 光ればいいってもんじゃないでしょ。繁殖期のホタルじゃあるまいし。クリスマスが近づくと、トナカイとかサンタとか香港の屋台みないな装飾の家々が並ぶ。困ったなあ。街並みとか景観とかどうなるのかしら。ま、それはいいとしてPホテルの庭のイルミネーションはよろしくないと思っていたので率直に申し上げた。庭師さんが配置したものにアート性は感じられない。こんなわがままもムッシュはきいてくださった。パーティー当日、庭に面したラウンジのお客様、真っ暗なお庭眺めてたのよ、お気の毒。私たちの方にはキャンドルがあったのだけれど。でもこのキャンドル、ホテル側にお願いしたら「ありったけのキャンドルをランダムに庭に配置します」ということだったので猛烈に素敵な状態を想像して期待していたら、ありったけではなく、しかもランダムでもなく、予想と全く違った。この依頼は信頼のおけるムッシュではなく、全くやる気のなさそうな絵に描いたような調子のよい営業マンとの間の話だった。

 「ありったけ」は幾つでしょうかと問うべきであり「ランダム」には図面を用意すべきだった。悔やまれる。各テーブルの立て札もパーティーが始まったら下げるのが当然だったのに小さい札だったので気付かなかったが最後までテーブルにのっていた。終るころ気付いてあわてたがこんなことも事前に確認しておくべきだった。ムッシュは「申し訳なかった」といってくださったけれど、元ヤンキー風のサービスのおにいさんは「立て札は下げない場合もございます」などと平気な顔をしていた。断じて下げるべきですから!商店会のおっさんたちのビンゴやカラオケ大会の忘年会ならいざ知らず、今回のパーティーは始まったらすぐに下げるべきだった。これも確認すべきだった。素敵な写真にブルーの座席の札ががっちり写っていて愕然とした。悔やんでも悔みきれない。とにかく油断は禁物なのがパーティーの進行。口約束とか、口頭の依頼と承諾はダメ。全部文書で確認し、装飾もレイアウトも綿密に図面にすべきだった。反省はいくつもある。とはいえ、「私のムッシュ」は私のすべてのわがままを聞き入れ、当日は私の半径2メートル以内にいてくれた。私がうろうろするとその辺の枝や葉っぱを拾って「これですか?」と差し出すところまであっというまに華道家として成長した。完璧なアシスタント。さらに気がつけば美人の美加ちゃんと二人で受け付けまでしてくれていた。完全にエコール・ド・フルールのメンバーの動き。だからメンズクラブを設立することにした。ムッシュしか今は会員がいない。入会条件はもちろん美形。口数が少ないこと。美意識がつよいこと。などなど。

 さてこおろぎの近況。携帯電話を変えた。むずかしい。テレビ電話など使わないのについている。どの顔で電話すればいいっつうの。使いづらい。頭にくる。そのうえ我家にDVDがきた。アナログのテレビにDVD。アナログのJcomもついているし、録画専門のビデオもついている。リモコン操作は泣きそうに難しくなり、見たいものが見れない。地上波だのなんか派だのさっぱりわからない。DVDなどいらなかったのだけれど二女のバレエの発表会のビデオとDVDの受け付けがあって「荒井さんはDVDですね」ときれいなお母様たちに言われた時、うっかり「は、はい」と答えてしまった。情けない。見栄を張ってしまった。これまで頑張ってきたけれどとうとう買うことになった。でも!ここで奇跡がおこった。ビックカメラで買ったら、キャンペーンで100人に一人10万円まで無料になるというクジがあたった!強運のこおろぎ。みなさん、やっぱりこおろぎの傍にいてください。幸せになりますから。

 だがこの上、パソコンまで新しくなったらマニュアルの理解力のないこおろぎはどうなるのだろうか。マシンに振りまわされる。実に不愉快。これだけ便利になったかに見えるけれど、情報も豊富になったけれど、人間は全くかわらない。情報は使うときにしか価値がない。パソコン自在に使える有能な学者って実はいない。有能な学者はある時期からマシンを上手に使えない。そして使えなくてもなにも困らない。どんどんノーベル賞級の研究成果がでるかというとそんなこともない。ざま−見ろ。機械音痴の私はだがしかし戦うことにした。このまま分からん分からんといっていたらどんどんオバサン化が進んでしまう。分からんチンたちと喧嘩するためにはやっぱり同じ技術もってなきゃね。武器の1つだと思って格
闘するわ。

 ただただ忙しくなる。今日から論文書きスタートした。2ヶ月で2本書きますから。ううっ・・・・。毎年年末は髪振り乱すこおろぎ。もし見かけても、情けあるなら声をかけないでください・・・・。