食卓デザインのお勉強


晩秋、いや初冬の食卓デザインのレッスンがありました。

クリスマスの準備スタートです。

ご出席のみなさま、手慣れた作業でした。


犬です。


おかあさんは、生徒さんたちが、スルスル、サクサクと、どんな器や材料でも
キレイにまとめていらっしゃる様子がとても嬉しいようです。


でもそのおかあさん自身の準備は
毎回、あきれるほど大騒ぎです。

今回も
前の日、朝3時起きで、4時半には家を出て
6時からのテレビのお仕事があったのですが
そのままずーっと何かしていて

お教室の準備を終えたのは午前2時。
つまり気がついたらほぼ24時間起きてたことになりそうです。


問題は
「気がつかない」ことです。


ま、時々、
テレビ見ながらボーッとしていたり
本読んでるようでボーッとしてるのは
上手に寝てるのかもしれません。


とにかく

どのクロスにしようか
どの食器にしようか
地下室から三階まで
走り回ってのコーディネート作業は
今回も同じでした。

今回のレッスンでは
おかあさんが大好きな、この猛烈に素敵なグラス
ワインレッドとモスグリーンの二個を使いたくて


これがまた、簡単なようで難しいことに気がついたようです。


このグラス、重厚そうに見えてプラスチック。一個500円。

強い個性が
他の食器とうまく合わないのです。

予想外の苦労があったようです。


迷った末、選んだのが
懐かしいピッチャー。


30年近く前に小さいサイズを手に入れたのですが
その後、アメリカのアンティークでサイズ違い、デザイン違いで
いくつか集めました。


長く使っていなかったのですが
深夜、磨いたり洗ったり。


プラスチックの現代の器と
アンティークのガラスは

意外な組み合わせなのに
ぴったり。


プラスチック製の食器は
なつかしいアメリカのイメージのようです。


荒井さんちの家族、子供たちが小さいころ
何度かアメリカとカナダのロングツアー試みているようで
そのときの思い出が、プラスチックのカラフルな食器のようです。


今回はめずらしくナイフ・フォークレストを使いました。

ナイフやフォーク、箸などは食器と区別して食具といいますが
ナイフフォークは最も新しい食具。
まあ、だからこそ、どっさり種類を増やし、
食べるために道具であることより、
権力や財力の象徴としての意味合いも強くなったのでしょう。

そして
貴族階級とそれ以外との明確な区別のために
使い方の作法を洗練させていく必要があったようです。


ということは

ナイフフォークレスト、というのは
本来ならば、料理のたびにお取り替えいただくべきナイフフォークですが
便宜上、この一組で食事を終えてね、という合図でもあり
したがって、気軽な家族や親しいお客様の場面での
登場ということになります。




・・・・
というようなことを
おかあさんはいろんな証拠を集めて講義したりしているようです・・・


おかあさんは箸置きコレクションに加え、ナイフレストも沢山集めてしまい
さらにナプキンリングも各種収集。

今回は細いシルバーのものを使いました。


これも
「気軽なお食事」の場面での登場のようです。



あきれるほどの食卓の小物たちをキチンと整理して
上手に使っていってほしいと犬も思います。


犬は以前、木製のナプキンリングを2個ほど、犬小屋に運んで、がりがりに齧って
大変な叱責をうけました。


こんなことのないように
ぜひとも、しっかり管理してほしいと願います。




こんな楽しいパーティー気分も満喫してから
お給食。

簡単な晩秋+初冬のお気軽ランチ。


日本の食器の多様性を確認できました。

このお椀、
先代恵美子先生が残してくださった
多分越前塗りの 五草花蒔絵 椀。


あまりの軽さに感動。

中身は鶏の丸のお吸い物。

鶏のガンと読みます。

簡単に作りました。


この写真の割山椒の向きだけ、注意し忘れました。

割山椒は割れている側が手前です。

三本脚の器は一本脚が手前です。


どうでもいいことだと犬は思いますが

おかあさんはそんな小さいどうでもいいことを
とてもたのしそうに語ります。


どうでもいいことが大切なのが
人間、ということのようです。



おかあさんはまた
いろいろ忙しそうなので
犬はできるだ
おとなしくしていようと思います。


あんなにキレイに、ホンモノのスタンダードプードルらしく
カットしていただいたのに
1ヶ月たつと、こんな風に
犬種もわからないほどのモップ状になりました。
でもおかあさんは、やっぱりこのモップ風が好きなようで

「犬だもの!」

と言います。


にんげんだもの」というあいだみつをさんの立派な詩がありますが、



「犬だもの!」

という詩を、犬も書けるものなら書きたいと思います。




その犬、

また現場写真を激写されました。

ほんとうに・・・・

盗み食いを懲りずに繰り返す犬も犬ですが


飽きずに犯罪現場の撮影を狙いつづける飼い主も飼い主だと思います。





「犬だもの・・」

とはいえ、
やめられない盗み食いは
はずかしいと思っています。