風邪ひき週末から元気な一週間へ

さすがに疲れがたまっちゃったのか

アレルギー噴出か

こおろぎセンセーは風邪ひき症状により
週末はダウンしていました・・・・



といっても
休養第一、のんびり時間をすごして
復活の兆し。



さて
先週、ドッグステーションにて
ゲリラ展覧会を開いた荒井商店でしたが

こおろぎセンセーのアトリエには
上の写真の絵が増えました。


真っ赤なブランケットのチワワの隣に
王冠かぶったセッターの
この物憂げな顔。

(今、2枚とも
ドッグステーションに飾ってあります)



そして近く、
ワインボトルとりきまる・・・という
一枚が加わる予定です。





この一年、ずっと
食事学という本を書き続けてきて
やっと出た結論、いえ
予想通りの結論は

人間はおもしろい、
ということです。



餌でもいいのに

そんなに栄養栄養健康健康というのなら

餌でいいのに
薬でいいのに
サプリでいいのに


その一方で
食器を売り
食器を買い
盛り付けを学び
雰囲気を選ぶ


文化というと
わかりずらいかもしれませんが


芸術全般が
「それ」です。



命の原点からみれば

「いらない」。


餌、でいい、という発想から見れば


「いらない」。


音楽も美術も書も、
舞踊もオペラもバレエも
あらゆる芸術は
直接命の存続にはかかわらないですからね。



でも


餌ではこまる。


餌ならいらない。



人間の食事も同じ。



私たちは

「+α」を必要とするイキモノになってしまった。




そこです。


そこがおもしろい。



二足歩行や言語の駆使
大脳の発達などで説明しても
まだ足りない



不思議すぎる不思議
そんなイキモノが人間だということです。


マズローの欲求説などでも
絶対に説明できない
人間の欲求や喜び、


私はそれがおもしろくて
40年間ウロウロしてきたのだと思います。



この王冠をかぶったセッターの絵を見ていると


画家の鋭い観察眼と
表現力を越えて


強い創造力、人間の力が見えてくるから不思議です。



犬の写実的な絵が欲しい人にはお勧めなどしません。


似顔絵的な要求には応えられない。



大谷一生という画家の作品が好きな人には
垂涎の作品だとう思う。


軽い似顔絵なら描ける人はたくさんいる。


でも
作者の作品、

それが欲しい。




そんな人間の欲求は
たぶん縄文時代からあったのだと思う。



久しぶりに
個性的な作家たちと数日いっしょにいて
わすれかけていた
人間への敬意や
自信をとりもどせた思いです。




そしてこの存在感のあるケースは
大谷一生の妹、大谷敏子の作品。


一見眼鏡ケースで
確かに眼鏡を入れたらぴったりです。

が、
下の面には台紙が入っていない。

つまり、
眼鏡ケースほどのガード力はないのですが
柔らかい皮であるがために
デジカメでも化粧品でも
小さいものなら形を選ばずに入れることができるという
作家の心遣い。


これもまた
実用とか
要不要という視点からは距離のある作品。

今私が使っていますが
あと一個だけ、京都のアトリエにあるかもしれません。

ご興味のあるかたは
荒井商店までお問い合わせください。



このLETTERS というカード入れも

タイトルがついている通り、やっぱり作品。


展覧会では
あっというまになくなってしまう作品で
札幌でも展示して1分で、あるデザイナーの手に渡りました。


こちらもお問い合わせください。



・・・・と書くと

センセー、画廊の女将風になってきましたね・・・と
揶揄されそうですが



すでに書いた通り

私の興味は
人間にあります。


大学の大講堂で
必死になって生命科学の講義を延べ400名に叫ぶのも
こうして
すぐれた作家の作品をご紹介するのも

全く同じ「熱」なのです。


生命力あっての人間。


仕組みを知り、
その不思議を堪能すること


それを伝えるのが私の仕事だと思っています。


教育とセレクトショップのキュレーターは
同時進行可能なのです。



さてさて

先日
長女KIKIが29回目の誕生日を迎えました。

配偶者カブトムシと
偶然出張が重なり、
プレ誕生日を祝ってやることができました。

(この場合、
祝ってあげる、ではなく
祝ってやる、です。
私がずーっと言い続けている、日本語の乱れの一個がこれ、です。
子供や身内には、「〜してあげる」とは言わない。
「〜してやる」です!)


KIKIと当ページ管理人のみのりちゃん、ともに
会場である
シンガポール シーフード リパブリックに駆けつけたのは
予約した時間から2時間後。

本当に仕事というのはきびしいですね。

二人とも、社会で責任のある仕事をすればこそ
予定の時間通りに帰ることなどできないということです。


その2時間で
アホ夫婦はすっかり飲んで食べて出来上がってしまいました。

デザートはこんな素敵な
プレート。

お店らしいディスプレイで
大感動でした。


こんなプレートが定着したのはこの数年でしょうか。

このあたりのことは
今回の函館新聞の連載に書きましたが、
冠婚葬祭も年中行事も
大きくかわりはじめました。

家族の形、女性の働き方などの変化で
食生活を含むいろいろなことが変ってきたということです。


それを受け入れる力が
必要。

昔はよかったと懐かしんで
後ろ向きになるより


新しい時代の風を
受け入れることのほうがずっといいでしょう。


歴史は歴史
変化は変化。


大人ならば
余裕をもって
新しい風に吹かれたいものです。


セブンイレブンの鈴木会長が
壁を破り続けた40年だったと語り、
今なお
新しい業態を模索している様子は
頭が下がります。


ご用聞きの時代を再び呼び戻すのも
もしかしたらコンビニかもしれない。


今やっている執筆作業の中で
食品の流通の未来もなんとなく見えてきました。


昔はよかった・・・

確かによかった。

でも
未来はもっといいかもしれない!


せっかく生きてきた大人には
それなりの責任と
それを謳歌する権利がきっとある・・・


私は思っています。








シンガポール シーフード リパブリックの品川店、
平日なのに予約でびっしり。お客様の半分が外国の方でした。
店のしつらいや、騒音、座席のバランスなど
仕事柄気になってしかたがなかったですが
バブルの時代をふと思わせる勢いがありました。

華やかな時間、美味しい時間には
ふさわしいお店です。



さ、春になってりきまるさん、
ちょっとうれしいことがありました。

冬のあいだ
ずっと会えなかったトラちゃんが
お店(お寿司やさん)の裏口でまた
日向ぼっこするようになったのです。

トラちゃんはのら猫でしたが
お寿司屋さんの御主人たちにひろわれて
ずっと住み着いています。

でもお寿司屋さんなのでお店には入れず
こんなネコ小屋を作っていただいて
真冬以外はこの小屋を中心に
幸せに暮らしています。

大雪の時期はどこかに避難しているらしいです。


やっと小屋がまた復活して
トラちゃんも元気。

ただ
トラちゃんとりきまるさんは
お友達ではありません。

りきまるはお友達だと思っているらしいですが
トラちゃんは
これ以上近づいたら
ふーっと、ものすごい怖い顔をして
うなります。


りきまるさんの完全な勘違いですが
会いたい誰かがいることは
うれしいことなので

毎回
ふーっと唸られて退散するのですが
次の冬まで
私とりきまるさんは
このお寿司屋さんの裏口訪問を続けることにします。


くだらないことで閉めるのは残念なので
映画のご紹介。



風邪気味でダウンしていた昨夜
J.com で図らずも観た映画、

後半の四分の一くらいでしたが

いい映画でした。


「ワン デイ 23年のラブストーリー」

映画鑑賞は趣味の域ではないのですが
時々偶然、いい映画に出会います。

この映画、美しい。

ぜひぜひぜひぜひ。

パリとロンドン、こおろぎセンセーの若い日の記憶と見事に重なって
じーっと見入ってしまいました。

友達以上、恋人未満という二人が
23年もつきあっていくという
それも7月15日に会う、あるいは連絡を取り合うという
素敵。


そして
ハッピーエンドではない。


でも美しい。


テレビドラマに一喜一憂する昨今でしたが

映画でなければできない手法と
ストーリーに
心洗われた思いでした。

アン ハサウエイ のなんという美しさ。

ちょうど髪を切ったところから観たのですが

なんという表情。

2011年のイギリス映画。
どうぞご覧いただきたい1本です。