嵐・・・・

日本中が大嵐の中にあります。

岩見沢教室も延期して
台風一過、静かな時間がもどるかと思ったのもつかの間、
台風12号と13号がいっしょに北海道で暴れ始めました。

明日の夜、予定していた岩見沢
図らずも再度延期。

30年ほど前、北海道を襲った豪雨以上の嵐の到来が
予想され、
厳重注意となりました。

こおろぎは
いつも同じことを言い続けています。

自然を[手の内」にした錯覚で
意のままに操ってきた[気分」には
かならず「反作用」が起こるのです。

そして
自然というのは
こちらが何もしなくても
小さなイキモノの思いや生活など
おかまいなくただ、法則や必然性だけで暴れるものなのです。


多くの災害に直面して
ただただ立ち尽くすだけの私たちは
そのつど、
無力である自分たちを自覚し、

しかし絶望することなく

その上で、何ができるか
何をするかを考える、それだけなのだと
繰り返し繰り返し思うのです。


上の写真は
先日の快晴の日のロングドライブで遭遇した
トウモロコシの皮の山。

なんとも雄大で、
思わず写真を撮りました。


この嵐で
農作業は大丈夫でしょうか・・・


心配のない日など
一日たりともありません・・・ね・・・




さて
葡萄。

HTBの装飾が少々かわったことにお気づきの方もいらっしゃるでしょうか。

イチオシモーニングも夕方のイチオシも
何カ所か秋いろになったはず・・

こおろぎ、時間に追われてじっくり観ていませんが、
昨晩遅く、アトリエから秋色のアレンジメントが運び出されました。

お役にたっているでしょうか・・・・


ちなみにこの籠は
こおろぎのママがあっという間に編んだものです・・



日曜日の朝、いつも通り早起きしたこおろぎは
テレビの対談番組で鷲田清一先生の話をお聞きすることができました。

先頃まで大阪大学の総長をつとめていらっしゃいました。
著名な哲学者です。
こおろぎは武庫川女子大学生活美学研究所時代、
鷲田先生の講義をお聞きするのがとても楽しみでした。

触れたことのない世界が静かに語られ、
「装い」を研究するきっかけをこおろぎに与えてくださいました。


今こそ、哲学だと、こおろぎは思っています。

鷲田先生には[モードの迷寓」など名著がどっさりありますが
今回テレビでお聞きした
[命の世話」をする・・・というお話は
胸を打つものがありました。


自分のいのちは自分で守る、それが本来の形なのだと
そんな当たり前のことを
静かに語ってくださいました。


こおろぎが生命科学や食生活論でいつも言っていることと
大きな差はないかもしれません。
どんな動物も生き続けていくことができるのは
自分で食べるものを探して自分で食べるからにほかならない。
人間とて、食べることから装うこと、住まうことなど
生まれてから死ぬまで自分でやるのが
当然なのだと。



鷲田先生は
食べモノを作ることも人に任せ、
モノを教えることも教師に任せ、
生まれることも死ぬことも、他人の手に任せることになった人間が
今、なにを考え直さなければならないか、
静かに語っていらっしゃいました。


多くをここで書くことはできませんが、

世の中には本当に一流の学者、極上の思想、
上質の学問というのがあるものです。

ひとたび就職したら研究など全くしていない、
あるいはしているふりだけしている教員は確かにいて、
あるいは学問のかけらにも関心がなくても、なにかの専門領域からするりと
教育の場に職を得る人も少なくない現実を知っていると、
真の学者に出会うと
本当に安心するのです。
日本はまだ大丈夫、若い人に、道はあると
思えるのです。


こおろぎは
こおろぎの昆虫学の恩師、今なお現役でご研究をつづけていらっしゃる正木進三先生
他界されましたが動物行動学の日高敏隆先生、
生活美学研究所にこおろぎを迎えてくださった多田道太郎先生、
この大先生お三方に教えを得たことは生涯の誇りだと改めて思います。
そして
短い期間でしたが
40歳を過ぎてからの博士課程在学中、鷲田先生のご講義を受けることができた幸せを
改めて感じています。



大学は沢山あります。
選ばなければ引く手あまたかもしれない。
社会人入学の門も広い。
大学院も一部を除いて、信じがたいほど簡単に入れます。
でも、違う。
目的は「学生になること」ではないからです。


誰について学ぶか、
誰に会うか、
これが人生を変える。
教師も友人も
どんな人に会うか、
本当に人生を変えます。


カルチャースクールのように大学に行ってはなりません。
ファッションのように大学院に行ってもいけない。



若い人にはぜひとも
本に書いてあることだけでなく
考える方法を学んで欲しいのです。
学ぶ価値があるものが、どこにあるのか
思考の[方法」を学ぶ、その方法を
どう得るのか、
目を見開いて探して欲しいのです。


挫折に挫折を重ねたこおろぎの学業生活でしたが
そして今もまだ母校の師匠にしがみついて学んでいる渦中ですが
今だからこそ
学びの大切さを痛感しているわけです。


ちなみにこおろぎの今の師匠は
武庫川女子大の横川公子先生です。
その明晰さと美しい日本語、論理性は
到底到達できないものだと思いますが
お会いするごとにずっしりと重いなにかを
学ぶことができるのです。


さて
長くなりましたが
とにかく
鷲田先生のご本はどれもおもしろいです。
ご興味のある向きはぜひご一読を・・・

鷲田清一先生(washida-kiyokazu先生)です。
先生の世界に浸ると、視野が大きく広がります。



ちょいと大学批判めいたことを書いてしまったこおろぎですが
じゃあ、「あんた」はどうなの?と問われれば
面目ない、うなだれるだけの駄目学者、それがこおろぎでございます・・・。

しかし、
できそこないはできそこないの限りある力を振り絞って
必死で、そして楽しく研究をしております。

初登場、JBC 日本べこ餅探検倶楽部のメンバーです。
本日めでたく第一回ゼミ開催。
いやーっ、もりあがりましたわ、たかが「べこ餅」で!

米文化
砂糖の伝来と流通史
餅文化の根底
貧困と米
古米の利用
食材における着色の解釈の多様性
北前船
炭坑産業
遠洋漁業
北海道史
日本交通史
アイヌ文化
沖縄の食文化
昆布と黒砂糖
宗教と菓子
行事菓子の役割
木の葉の意味
樹木信仰
などなどなど

え?そこまで行く?
という発展。
このプロセスが至福の時間なのです。


各地から集めたべこ餅を眺めながら
でますでます!いくつもの疑問、仮説、議論。
こんな活気は久しぶりです。
仕事の短い休憩時間をフルに使っての
自主ゼミです。


いくつか試食して


「まずいっ!」

を連発するJBCの美女群団。
正直な感想もまたホンモノの研究者の目を持ちはじめたからこそ。

山ほどの資料を分担して
きっと12月には、餅菓子の伝承について
すばらしい第一報ができあがると思います。


この4人、個性的すぎる4人。
今回の研究のきっかけを作ってくれたのがGacky。
北海道の歴史の出発点といわれている上の国出身。
そこのべこ餅がおもしろい、というのが研究のスタートでもあったのですが
Gacky、なんとランナー、アスリートとして活躍中でもあるのです。
彼女、とにかく物静か。ほかの3人が100笑いころげる間に
フフフっと3回微笑むくらい、冷静で静かな美女なのですが、
その彼女、べこ餅食べながらぽつりと一言


「昨日の石狩市民マラソン大会、一位でした・・・」

「えーっ、女性の部?」

「いえ、混合・・」

「えーっ!」

「で、しょ、しょ、賞金とか?!」


「鮭・・・」


「・・・・・・・っ」


「来月は二つ大会があって・・・・」


「しょ、しょ、賞金とか?!」


「メダルと賞状・・・・」


「賞金とか賞品ないのに?!」



賞金や賞品がなければ動けない情けないこおろぎは
しつこく詰め寄りましたが
常に上位の彼女、あちこちのマラソン大会を制覇し始めました。
ホノルル出場も近い様子。
そのときは元応援団のこおろぎ、
チアリーダーの衣装で駆けつける所存です。


で、[昨日の戦利品」として
見せていただいたのがこの写真。


す、す、すごすぎ・・・


なでしこ倶楽部という若い衆の団体についで
JBC日本べこ餅探検倶楽部というすごい団体が
密かに力強く活動し始めました。

一番か細く見えたヒイ-ちゃんは、聞き取り調査で
その笑顔と積極性で見事な
インタビュアーとして大活躍。
気難しい職人さんたちからスルスルとお話が聞ける特技を発見。

usaちゃんも意外なほどの行動力発揮してマイカーでどこまでも探検に・・・。

当団体の幹事長HAYAちゃんは、持ち前の明るさで全員をとりまとめ、
きっとこのホームページにもべこ餅情報を提供してくれると思います。


べこ餅は北海道の特有の餅菓子ですが
ルーツは日本全国。
特に黒砂糖が必須のべこ餅。
なぜ北海道で黒砂糖?


というわけで
こおろぎ、来週ちょっと沖縄に行ってきます。

キキが就職で行ってもそのうち行くね・・・という程度で
全く行く予定のなかったこおろぎですが、


べこ餅の[黒」の理由は黒砂糖。
北海道でなぜ黒砂糖か、
その理由を考えるにはまずは産地に行かなければ・・
そして沖縄の餅菓子ムーチー(ムティ・多分モチ)の調査が必須。
そう思ったら即断即決。
出先の関西から一泊二日、沖縄滞在半日で
ざっくりでも調査してこようと思います。

ついでにキキがお医者さんしてるらしい病院で
保険証だして悪いところ診ていただくもよし。
第一目的はムーチーで
ついでにキキです。



ところで
JBCの壮大、かつ意義ある研究に資金提供したい企業がありましたらぜひ
どうぞご遠慮なくお申し出ください。
必ずや、なんらかの貢献をさせていただきます・・・
もったいなくて、まだ申せませんが、
この美女達と、不肖私こおろぎは
裏切ることなく、皆様のお役に立てる確信がございます。
現在、調査移動費だけでなく、
一個85円の試食、サンプル(べこ餅)代もままならない当団体に
ぜひ、スポンサー各位の皆様の支援、
こころよりお待ち申し上げております・・・


まあねえ・・・
どこの馬の骨だかわからない・・

どこの米の餅だかわからない・・当研究団体ではありますが


でもそんな無名の今だからこそ、
AKBの秋元さんのような
そんな強いバックアップがどなたにも可能なのです!

そうです、彼女達こそ
べこ餅界のAKBなのです!



いずれ、
世界イチの餅菓子、作ろうと、そんな夢ももっています。
今は一個のべこ餅を5人で分け合って食べていますが
いつかきっと!世界に羽ばたこうと・・・


さて
嵐の夜、ちょっと饒舌になりすぎたこおろぎですが
それにしても
GACKYがゲットしてきた鮭のアップの写真で終わるのも
なんなので

今日、3枚目のイタリアっぽい写真と連動するお花で
嵐の夜のブログを終わることにします。

今月末、ボルボセミナーが開催されます。
この写真が今回の会場です。
カメイオート北海道のホームページで募集です。
近く募集開始です。マメにチェックしてくださいね。

あらら、追伸の一枚・・・
りきまるさん、外の嵐を心配して
そーっとのぞいています。
無類の小心モノなので
怖いのでしょうね・・・

大きな災害が起こりませんように・・・・